「解決のための新しいアプローチ」について

皆様に提案したいと思っている「解決のための新しいアプローチ」について、その4つの特徴をご説明します。

第1に、問題に対するとらえ方にあります。私たち1人ひとりの内側の心(意識)(以下、内とも記す)と外側の現実はつながっています。心(意識)が現実をつくり、現実が心(意識)に影響を与えます。その相互作用の連なりの中で私たちは生きています。それゆえ、「外の問題は、私たち1人ひとりの内側の心(意識)とつながっている」、「外に問題があるということは、内にも問題がある」ととらえること、それによって「内と外をつなぐ」ことが特徴の1つです。

第2は、問題の原因のとらえ方にあります。心と現実のどちらがより根本的なものであるかを問えば、心になるでしょう。なぜなら、心で思うことが現実になるのであり、心の中にないものは現実にはならないからです。それゆえ、「問題は、私たち1人ひとりの内側の心(意識)が外に現れた結果生まれたものである」、あるいは「問題の原因は、外側にあるのではなく、私たち1人ひとりの内側の心(意識)にある」ととらえるのです。それは、問題の原因を人や事態のせいにせず、むしろ自分の心の中に見出そうとする生き方です。

続いて第3は、問題解決のために内側の心(意識)を変えることにチャレンジすることです。心と現実のどちらに、私たち1人ひとりにとっての主導権があるかを問えば、いうまでもなく心です。そこで、まず内側の心(意識)を変革し、それによって問題を背負い、引き受け、応えていく心を引き出すことに取り組むのです。

それを基にしながら、第4に、共に問題解決につくしてくれる人やシステム、仕組みなどを整備し、結果として外側にある問題を解決していくのです。

以上のことを大切にしながら「内と外の同時変革」によって問題解決に向かっていく、そのアプローチが「解決のための新しいアプローチ」です。
それは「自分を変えずに、相手を変え、現実をつくり出そうとする」のではなく、「何よりもまず主導権のある自分を変革し、環境(同志・原則・システム)を整えながら、1つひとつ結果としての現実の変化を丹念に導こうとする」21世紀型のアプローチです。